これからの法改正の動き

これからの法改正の動きでは

これからの法改正の動きでは、毎月「これだけは押さえておきたい!法改正の動き」と「注目したい 法改正の動向」について解説します。

これだけは押さえておきたい!法改正の動き

送金業者の新規参入を促すため、規制緩和を検討

金融庁は、銀行等以外の送金業者を対象として、現在の送金可能な上限額を引き下げ、「少額サービス」を行なう制度を開設することを検討しています。
また、後払い型の決済サービスである「ポストペイ」と呼ばれる制度についても検討を開始しました。


(1)少額送金サービスの条件緩和
送金業者は、現行では1件あたり100万円まで送金が可能ですが、保全義務などの負担が重く、参入の障害となっていました。
そこで、1件あたりの送金額の上限を数千円~数万円に引き下げ、かつ入金額も同様の「少額サービス」のみを取り扱う場合に特化した制度を新設するとしています。
その際、規制のあり方についての検討課題として挙げられているのが、次の3つの項目です。
  1. 送金額と入金額がともに比較的少額であることから、業者破綻時に利用者1人ひとりが被る影響は限定的であると考えられる。利用者資金の保全に関する規制を緩和してもよいか
  2. 業者破綻時に利用者1人ひとりが被る影響は限定的であっても、利用者数が膨大になることも予想される。業者破綻が社会全体に与える影響をどう考えるか
  3. 「少額サービス」についての議論の一部は、送金業者のほかプリペイドカード(前払式支払手段)発行者にも当てはまると考えられる。これをどう考えるか
(2)ポストペイサービスの条件緩和
現状では、一定期間(1か月など)の利用代金をまとめて引き落とされるようにするには、銀行以外では貸金業やクレジット会社としての登録が必要ですが、「少額サービス」に限り規制を緩和することが検討されています。
その際の留意点として、次の2点が挙げられています。
  1. ポストペイサービスは、外形的には「資金供与」ととらえることができるが、それをどう考えるか
  2. 経済的に余裕のない利用者が「資金供与」の代替としてこうしたサービスを利用しようとすることも考えられるが、それをどうとらえるか
金融庁としては、電子マネーを扱う業者などの参入を促すためにも、資金決済法等の見直しを含め、規制緩和について引き続き議論を進める方針です。

注目したい法改正の動向

ライドシェアの活用拡大に向け、制度見直しへ

政府は、ドライバー不足などに悩む地域の足を確保するため、ライドシェア(自家用有償旅客運送)の活用拡大へ向けて道路運送法の改正を検討しています。
その際、タクシー事業者等に運行管理を委託するなどの連携を図ることで、利用客にとっても安全・安心な交通サービスが受けられるとしています。
ことし中にも改正案を取りまとめ、2020年の通常国会提出を目指します。

70歳超の年金支給額を試算へ

厚生労働省はこのほど、ことし実施する「財政検証」で、厚生年金の加入年齢の上限を70歳以上に引き上げた場合など「オプション試算」と呼ばれる仮定条件を複数設定し、試算する案を示しました。
現在では、65歳から1か月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増えますが、この増額率を維持するか拡大するか、また上限を何歳とするかが検討されます。
政府としては、2020年中にも年金関連法の改正案を国会に提出したい考えです。

運転2種免許の受験資格緩和へ

警察庁は、バスやタクシーの運転に必要な第2種免許の受験資格を緩和する方向で検討に入りました。
現在の受験資格には「普通免許保有3年以上」との規定がありますが、これを「1年以上」に短縮する意向です。
また、「21歳以上」とされる年齢要件についても、今後、議論が行なわれる予定です。
旅客業界の運転手不足を憂慮する警察庁としては、今年度中にも道路交通法の改正案をまとめ、2020年の通常国会に提出したい考えです。